いつの間にか寝てる。
可愛いとは思うけれど、もう少し構って欲しい。
でも、こうして寝るのって俺の前だけだって知ってるから、そうも言えない。
「・・・・」
「ん、・・・・・」
「まったく、気楽だよなー・・・・俺のこと放っておいて」
俺の前に座って、体を俺に預けてすやすやと寝息を立ててる。
呑気というか何というか・・・
男だって認識されてない?
「・・・・・・・・・・・・・それはへこむ」
「・・・・ボリス・・・・・・」
「え?」
今、俺の名前呼んだ・・・・?
ねぇ、。
アンタの夢の中に、俺は居るの?
俺の夢を見てくれているって、そう思ってもいいの?
自惚れるよ?
風がの髪の毛を遊んで通り抜けていく。
元々柔らかいの髪の毛。
顔に前髪が掛っちゃってるじゃん。
そっと手を伸ばして、払う。
そしたら、それがくすぐったいのか、小さく呻いて顔をしかめる。
でも、それもすぐに規則正しい寝息に変わり、いつもより幼い顔つきに戻る。
俺はを起こさないように、笑った。
多分、おっさんが見たら驚くような顔。
愛しいものを見るときって、無意識に顔つき変わるよね?
息をひそめて、微笑んで
(「ボリス・・・」「また?」「・・・・・・の馬鹿」「なっ・・・・一体何の夢見てんだよ」)